DJIよりDJI Matrice 4シリーズが発表されました。
DJI Matrice 4E(測量モデル)/4T(点検・調査モデル)の2種類は、DJI Mavic 3 Enterprise/Thermal の後継モデルとなり、今後のDJI小型産業機の主力製品となります。
1.ビジョンシステムの進化
GNSS衛星の電波が取得しづらい環境でも安定した⾶⾏し、より安全な点検業務を実現
GNSS衛星の⼲渉(妨害)を受けても、ビジョンシステムに切り替えて安定した⾶⾏が可能
2.カメラの進化
広⾓、7xズームカメラの他に3xズームカメラを搭載
ジンバル⾓度も上向き35°までに対応
広⾓から、3x、7x、28x、56x、112xと電⼦ズームも交えて拡⼤することが可能
3.AI検知機能
AI検知機能で⼈、⾞、船を検知
リアルタイムで128個の対象物を検知
また、撮影後であれば1,000個まで検知可能
DJI FlightHub 2 との連携が可能
警備などにおいて対象物検知時にアラートを鳴らすことが可能
サードパーティ製AIアルゴリズム検知
SDKを利⽤することで、⼈・⾞・船以外にも検知
アルゴリズムの実装が可能(道路のひび割れ検知など)
4.遠隔操作
DJI FlightHub 2で遠隔操作に対応
・遠隔での離陸
・遠隔⾶⾏
・遠隔ジンバル(&カメラ)操作
・遠隔⾃動航⾏
・遠隔Fly To 機能
・遠隔POI機能
5.レーザー距離計
カメラからの対象物の距離以外にも2点間の距離や⾯積の計測も可能に
・最⼤計測距離1,800m
・AR投影で⾯積の測定が可能
・線での計測は直線距離、⽔平距離、⾼低差の3種類のデータ取得が可能
6.夜景モード/ スマート撮影
低照度・暗闇でも撮影が可能
・低照度環境下ではRGBでの夜間撮影が可能
・NIR補助ライトを使い照度のない環境(暗闇)でも撮影(M4Tのみ)
・スマート撮影では画像処理によって⾼品質な写真を出⼒
【DJI Matrice 4E 進化ポイント】
Smart 3D Capture
対象範囲を撮影して送信機上で粗い点群モデルに変換
点群モデルに基づいて、より詳細な⾶⾏経路を作成
スマートオブリーク(5⽅向・3⽅向)
スマートオブリーク(5⽅向)の他に、M4Eについては指定したエリアからはみ出さずに⾶⾏する3⽅向が新たに追加
1つのフライトで左、下、右と3⽅向での撮影ができ、データ構築に有⽤
向上した作業効率
・シャッター間隔:0.5秒
・⾃動航⾏時の最⼤速度:21m/s
・データの圧縮⽅法を⾒直し、ファイルサイズを約50%に
⇒SDカードに今までの2倍の量のデータ格納が可能
・品質レポートを送信機上で即確認。後⽇の再撮影が回避可能
歪み補正2.0
⼯場出荷時のレンズ歪み補正をM3Eと比較して向上
撮影データをリアルタイムで点群化
可視画像から送信機上で簡易的な点群の作成が可能
⽣成した点群から、精密なルートを作成
送信機側で⽣成した簡易点群に基いて詳細な⾶⾏ルートを作成
【DJI Matrice 4T 進化ポイント】
夜間作業も適した広⾓カメラ
センサーサイズ︓ 1/1.3 inch CMOSセンサー
画素数︓48MP
絞り︓f/1.7
焦点距離︓24mm (35mm判換算)
⾚外線カメラ「⾼解像度モード」
低利得モード、⾼利得モード、の他に「⾼解像度モード」を⼩型機で初めて搭載
⾚外線カメラの計測精度向上
⼯場出荷時サーマルキャリブレーション済み,
機体の温度センサーを利⽤して測定結果をリアルタイムで補正可能
【D-RTK3 進化ポイント】
基準局と移動局の2つの使い⽅が可能に、
性能と比較して圧倒的なコストパフォーマンスを実現しています。
■基準局
ドローンにおけるcm単位での測位精度を実現するRTK機能をサポート
既知点(座標)の⼊⼒では3種類の⼿法をサポート
1.カスタムネットワークRTK:設置場所の座標をネットワークRTKを⽤いて特定
2.PPP-RTK:D-RTK3を⽤いて座標を特定
3.⼿動⼊⼒:既知点に設置し、座標を⼿動⼊⼒
■移動局
・GNSSローバーと同様にGCP座標計測が可能(VRS)
・⾼精度IMUを内蔵し、傾斜測量(約30度)も可能
■その他
・⾼容量バッテリーを内蔵し、基準局として7時間、移動局として10時間利⽤可能
・アンテナ受信能⼒が強く、⼭林部での計測も可能